決算書は分厚いですが中でもやはり重要なポイントとそうでないポイントがあります。
今回は「企業の返済能力」を評価する代表的なところを解説したいと思います。
ぜひ自社の決算書で計算してみてください。
返済能力というのは、言葉の通りです。
借入金をどのくらいで返済できるか、利息に対する支払い能力などを評価できます。
まずはみなさま、貸借対照表と損益計算書から下記の数字を抜き取って記載してみてください。
有利子負債(借入金、社債など利子が発生する負債) | |
営業利益 | |
減価償却費 | |
受取利息配当金 | |
支払利息・手形売却損 |
債務償還年数は下記のように算出されます。
債務償還年数 = 有利子負債 ÷ (営業利益 + 減価償却費)
※ここでいう有利子負債とは(短期借入金+長期借入金+社債+割引手形)です。
※分母と分子の定義は場合によってことなりますが今回はこれで進めます。
さて、御社の債務償還年数はいくつになりましたか?
借入金を返す原資は当然利益しかありません。
それに収支上はマイナスですが実際には現金が出ていかない減価償却費を足したものが借入金を返す原資となります。
債務償還年数は当然小さい方が返済能力が高いと言えます。
これをよくするためにはどうしたらいいか、と言うと利益を増やす(=売り上げを増やす、または経費を減らす。粗利率を大きくする)、あと借入金を減らす につきます!
もっともよくないことは、赤字補てんのために借り入れを増やすことは絶対いけない!ということです。
とにかく黒字にすることを第一の目的とし、借入は運転資金か設備投資の場合のみにしなければなりません。
インタレスト・カバレッジ・レシオは下記のように算出されます。
インタレスト・カバレッジ・レシオ = (営業利益 + 受取利息配当金) ÷ 支払利息・手形売却損
さて、御社のインタレスト・カバレッジ・レシオはいくつになりましたか?
というか、インタレスト・カバレッジ・レシオという名前、難しいですよね。
これは企業の利息支払い能力の指標となります。
債務償還年数と似たような感じもしますが、債務償還年数はあくまで「何年で返せるか」です。
こちらのインタレスト・カバレッジ・レシオはあくまで単年度の話で「利息を払えるか」ということです。
インタレスト・カバレッジ・レシオは当然大きい方が返済能力が高いと言えます。
目標:インタレスト・カバレッジ・レシオが2~3倍に行きたいです10倍くらいあると非常に良いですね。
これをよくするためにはどうしたらいいか、と言うと利益を増やす(=売り上げを増やす、または経費を減らす。粗利率を大きくする) と支払利息を減らす(借入金を減らす。金利の低い借入金を選択する)につきます!
いかがだったでしょうか?
この数字は運送業に限った話ではないですが、銀行がその会社にお金を貸すかどうかは担保もそうですが、最重要なのは返済能力です。
その原則はやはり営業利益があがっているかというところです。
また、今現在返済できていても、それが身の丈にあっているかどうか、というところも大事だと思います。
繰り返し言いますが、
赤字補てんのために借り入れを増やすことは絶対いけない!
です。
財務の指標はさまざまありますが、やはりなにをおいても重要なのは「利益を出すこと」です。
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